大阪学生演劇祭 vol.18
- 会期
- 2024年12月13日〜15日
- 会場
- in→dependent theatre 2nd
- 来場者数
- 402名
受賞
参加団体(3)
審査員講評

真行寺一徹
演出家
劇団「火と水」主宰。全国の小劇場で演出を手がけ、近年は学生演劇の指導にもあたる。

浪花亭このは
落語家
上方落語の若手実力派。古典から新作まで幅広く高座にかける。

御堂筋れもん
劇場支配人
in→dependent theatre の支配人として、数多くの学生団体の公演を裏方から支えてきた。
劇団ドアノブ『環状線、内回り』 / 大阪大学
真行寺一徹(演出家)
浪花亭このは(落語家)
眠ったままの男を中心に据えながら、まわりの人生が次々と乗り込んでくる。落語でいう「地」と「会話」の往復のようで、聞いていて心地よかった。
御堂筋れもん(劇場支配人)
転換の多い難しい台本を、最小限の道具で回し切ったのは立派。袖での段取りまで含めて一つの作品になっていた。
汐見台プロジェクト『うどんと火星』 / 関西大学
真行寺一徹(演出家)
火星とうどん屋という遠い二点を、青年ひとりの願いで結んでしまう強引さが愛おしい。観客賞は妥当だ。
浪花亭このは(落語家)
大きな嘘(火星移住)を、小さな本当(うどんを継ぎたい)で着地させる。これぞ笑いと人情の合わせ技で、よくできていた。
青桐の会『骨董屋の幽霊』 / 近畿大学
真行寺一徹(演出家)
動かない幽霊と、店を畳みたい跡継ぎ。居座ることでしか語れない時間がある、と気づかせてくれた。
御堂筋れもん(劇場支配人)
古道具に囲まれた美術の作り込みが、小屋の空気とよく馴染んでいた。つい長居したくなる舞台だった。
真行寺一徹演出家
総評
三団体三様の「移動」の芝居だった。環状線、火星、そして店に居座り続ける幽霊。動く者と動けない者の対比が、いまの学生の足元の不安をそのまま映していたように思う。技術的な完成度より、その切実さを買いたい。
環状線という「終わらない移動」を、一幕の構造そのものに重ねた構成が見事だった。乗客が入れ替わるたびに舞台の温度が変わる。大賞に相応しい。
火星とうどん屋という遠い二点を、青年ひとりの願いで結んでしまう強引さが愛おしい。観客賞は妥当だ。
動かない幽霊と、店を畳みたい跡継ぎ。居座ることでしか語れない時間がある、と気づかせてくれた。
浪花亭このは落語家
総評
笑いの設計について。お客さんを笑わせようとした瞬間に笑いは逃げる、と高座でよく言われるが、今年の三作はどれも人物が真剣であるほど可笑しいという正道を踏んでいた。たいへん結構。来年は泣かせに来る団体が出てくることを密かに待っている。
眠ったままの男を中心に据えながら、まわりの人生が次々と乗り込んでくる。落語でいう「地」と「会話」の往復のようで、聞いていて心地よかった。
大きな嘘(火星移住)を、小さな本当(うどんを継ぎたい)で着地させる。これぞ笑いと人情の合わせ技で、よくできていた。
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御堂筋れもん劇場支配人
総評
総評として。小屋側から見ていて、仕込みと撤去の手際が年々良くなっている。舞台に上がる時間と同じだけ、舞台を支える時間を大事にできる団体は強い。三団体とも、また in→dependent theatre に帰ってきてほしい。
転換の多い難しい台本を、最小限の道具で回し切ったのは立派。袖での段取りまで含めて一つの作品になっていた。
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古道具に囲まれた美術の作り込みが、小屋の空気とよく馴染んでいた。つい長居したくなる舞台だった。




環状線という「終わらない移動」を、一幕の構造そのものに重ねた構成が見事だった。乗客が入れ替わるたびに舞台の温度が変わる。大賞に相応しい。